ブラジル映画は素晴らしい!


今日は映画の話です。
といっても私が、日本映画やハリウッド話題作の話なんてするわけがないと思っている方々はご明察です。
皆さんはブラジル映画って知っていますか。
日本で公開されたブラジル映画は、ミクシイのコミュで調べても10本程度なので、ほとんどご存じないのではないかと思います。
しかしながら、そのレベルはすごいものがあります。日本の映画とその平均値を比較したら、大リーグと少年野球くらいの差はありますね。映像、編集、脚本、役者の演技力など十年ではとても追いつきません。
私が見た作品は、WOWWOWで放映されたものに限定されますが、『シティ・オフ・ゴッド』、『シティ・オブ・メン』、『刑務所カランジル』、『バス174』といったところです。
ひところ話題になった『蜘蛛女のキス』は、私にとって『ポンヌフの恋人』、『ブロークバック・マウンテン』、『真珠の首飾りの少女』と並ぶ、四大フェボライト恋愛映画ですが、こちらはアルゼンチン映画なので、繊細な文芸的タッチが、鉈でぶちぎったようなブラジル映画とはまったく違います。
ブラジル映画の何が凄いかと言うと、
・映像美とカメラワーク
・ハリウッド映画ばりの編集技術(少なくともソダーバーグは超えています)
・布石と伏線のしっかりした脚本(とにかく面白い!)
・リアリティ溢れる演技力(子役も含めて、なぜかみんなうまい!)
・どれをとっても、ぶちぎれた内容(こればかりは見なければわかりません)
これらをいちいち説明していても、専門的な話になってしまうのでやめますが、とにかく、素朴な手触りのインディーズものという雰囲気は一切なく、堂々とハリウッドと勝負していけるだけの陣容を整えています。
ブラジル映画を観るたびに、日本人でいることが恥ずかしくなります。
日本の映画人は、ブラジル映画を観て何を思うのでしょうか。何も思わないから、相も変わらず、テレビの延長上の映画を撮り続けているわけですが―。
 また、これらの映画が軒並みヒットしたということは、観客のレベルも相当なものです。観客を痴呆化させ、レベルの低いものでもヒットさせようとする日本映画の逆の方程式を彼らは築いたのです。つまり、差はどんどん開くばかりという恐るべき事態がやってきています。

 宇宙戦艦ヤマトやクレヨンなにがしの実写版などといった、情けなさを通り越した企画がいまだ押し通る日本映画の夜明けは遠いのでしょうか(昨日も、町で『女の子物語』という映画のポスターを見かけ、その前で泣きました)。
 私は、一度だけですが、サンパウロとリオに行ったことがあり(仕事で一ヶ月滞在)、その愛すべきお国柄には、ぞっこんとなっていますが、それを割り引いても、ブラジル映画の品質の高さには驚かされます。
皆さんも機会があったら、ぜひご覧下さい。