『KENZAN! Vol.10』本日発売!


本日発売の『KENZAN! Vol.10』では、『天下人の失敗学』で述べた”本能寺の変”についての私見を、小説版にしています。短編で出してしまうのはもったいない気もしたのですが、勝負の年2010に向けての露払いの意味も込めて、短編のフォーマットで執筆しました。
小説誌への連載はある種のコンペティションです。手を抜いた作品を発表した時点で負けです。乾坤一擲の作品を書き続けられてこそ、他の作家さんのファンを引っぺがすことができるのです。特に私の場合、長編連載でなく短編一発勝負ですので、他の作家さんのファンは長い目で見てくれません。つまらない作品を書けば、「こんなもんか」となってしまい、ハードカバーを購入いただくことは永遠になくなります。
しかも他の作家さんのファンは、好きな作家の作品を贔屓目に見ますので、不利は否めません。ボクシングのホームタウン・ディシジョンなんてレベルではないのです。判定で勝つことは至難の業なので、KOしてこそ次の段階に進む切符を手にできます。
それゆえ、今回も全力投球しました。これ以上のものを他の作家さんが用意すれば、私の負けですが、そうやすやすと負けるわけがないと自負しているのはご存じの通りです。
記念すべき私の連載開始となった『KENZAN! Vol.9』をご購入いただいたのは、知り合いではTONOさんとマダム蛇子さんだけだったので、私には失うかも知れない『KENZAN!』購入ファンが二人しかいないという強みもあります(笑)。
賞を取っていない作家は、私一人ですから(笑)、またしても最後尾グリッドからのスタートでしょう。それでも、スタートラインにはつけたのですからレースには加われます。
“振り向けばブーツェン(古すぎ!)”と言われるような粘り強い走りを、此度もお見せいたしましょう。